世界の負債状況をCNBCが伝えていましたので子供に説明できるようにメモまとめ。
世界の負債状況
世界の負債は315兆ドルに達しており、これは世界のGDPのほぼ100%に相当します。2024年の世界のGDPは約109.5兆ドルであり、負債の約3分の1です。世界の人口約81億人で割ると、一人当たり約39,000ドルの負債となります。
負債の内訳
負債は主に以下の3つに分けられます:
- 家計負債:
- 住宅ローン、クレジットカード、学生ローンなどを含み、総額59.1兆ドルです。
- 企業負債:
- 企業が事業運営や成長のために借り入れる負債で、金融セクターだけで70.4兆ドルを含む総額264.5兆ドルです。
- 政府負債:
- 公共サービスやプロジェクトのために借り入れる負債で、総額91.4兆ドルです。政府は他国や国際機関から借り入れたり、国債を発行したりします。
負債の役割と歴史
負債は教育や住宅購入を支援し、企業の創業や拡大を可能にし、政府が経済を成長させるための手段となります。負債の歴史は2000年以上にわたり、戦争費用や都市建設のために重い負債を抱えてきました。
近代では、次のような4つの大きな負債累積の波があります:
- 1980年代のラテンアメリカ:
- 16カ国が負債再編を行いました。
- 21世紀初頭の東南アジア:
- アジア通貨危機が影響しました。
- 2007-2008年の世界金融危機:
- アメリカとヨーロッパが影響を受けました。
- 2010年代からの現在:
- 新型コロナウイルス感染症のパンデミックが負債を急増させました。2020年には世界の負債がGDPの256%に達し、第二次世界大戦以来最大の年間増加を記録しました。
負債の持続可能性
負債が持続不可能になるのは、返済が困難になったときです。例えば、ザンビアでは2021年に国家予算の39%が負債返済に充てられ、教育や医療などに十分な資金を投じることができませんでした。
負債をGDP比で見ると、その国の返済能力を示す指標として有効です。例えば、負債が30億ドルの2つの国がある場合、経済規模が異なれば負担の重さも異なります。
地域別の負債状況
先進国の負債は315兆ドルの約2/3を占め、特に日本とアメリカが大きな負債を抱えています。一方、新興市場の負債は105兆ドルで、負債のGDP比が257%に達し、全体の負債比率を押し上げています。
結論
現在の負債水準は歴史的に見ても非常に高く、金融政策や規制が危機を防いでいますが、ドル高や貿易戦争などの影響で複数の国がデフォルトに陥るリスクがあります。
その他
ソース:CNBC