ニュースモーニングサテライト 6月11日(火曜日)

ニュースモーニングサテライト 6月11日(火曜日)

ニューヨーク株式市場

  • 日米の金融政策の結果の組み合わせによって、いくつかシナリオを想定しておいた方がいいかもしれません。それでは、10日のニューヨーク株式市場株価の終値を確認します。
  • ダウ: 69ドル高の38,868ドル
  • ナスダック: 最高値更新59ポイントプラスの17,192
  • S&P 500: 最高値更新13ポイントプラスの5,360
  • 12日に控えるFOMCと消費者物価指数の発表を前に様子見ムードの1日でした。先週末の雇用統計を受けて跳ね上がった10年債利回りはこの日も上昇し、相場全体の重荷となりました。ダウは前日の終値を挟む展開で、17銘柄が上昇し、13銘柄が下落するなどまちまちの展開でした。個別株ではAppleが2%近く下落、この日新サービスを発表したものの、投資家の期待を上回ることはできなかったようです。
  • ニューヨーク連銀が発表した5月の消費者調査では、株価が1年後に上昇するとの予想が40%を超え、3年ぶりの高水準となりました。景気の先行きは依然不透明ですが、強気な見方を維持する投資家も少なくありません。

為替

  • ドル円は現在157円の4銭から5,000近辺で推移しています。

Appleの発表

  • Appleは10日、世界開発者会議を開催し、iPhoneなどに搭載される新たなAI機能「アップルインテリジェンス」を発表しました。先行するオープンAIのChatGPTとの連携も明らかにし、AI機能の強化を打ち出しました。
  • オリジナルの絵、文字、生成などが可能になります。また、音声アシスタントのSiriはより自然な会話で複雑な指示を実行できるようになると言います。さらにAppleのデバイスにオープンAIのChatGPTを統合することも発表され、ユーザーはChatGPTのアカウントがなくても無料で利用できるようになります。アップルインテリジェンスはベータ版がこの日発表された次世代の基本ソフトiOS 18に組み込まれ、英語で秋から提供されます。

ニューヨーク連銀の消費者調査

  • ニューヨーク連銀が発表した5月の消費者調査によりますと、1年先の期待インフレ率の中央値は3.17%で、前の月からわずかに低下しました。項目別では食品や家賃などが低下した一方、ガソリンは4か月続けて上昇しています。3年先の期待インフレ率は2.76%で、前の月から横ばいでした。

エリオットマネジメントの株式取得

  • アメリカの投資ファンド、エリオットマネジメントは10日、格安航空会社サウスウエスト航空のおよそ1.9億ドル相当の株式を取得したと明らかにしました。エリオットはサウスウエスト航空の株価低迷や業績不振を指摘し、時代遅れの収益化戦略や業務プロセスが事業全体に浸透しているなどと批判しました。経営陣の刷新や包括的な事業の見直しを求めています。

EU議会選挙の結果

  • EUヨーロッパ連合の議会選挙が開票され、暫定結果によりますと、EUの政策に批判的な極右や右派が720議席のうち150議席以上を占め、議席数を伸ばしました。ヨーロッパ委員会のフォンデアライエン院長を支える新EU勢力は過半数を維持したものの議席数が減りました。さらに9日にフランスが議会を解散し、総選挙に踏み切ったことで、政治的なリスクが高まったという見方が広がっていて、フランスのCAC40は1.4%を下落しています。

ニューヨーク株式相場の見解

  • 12日にFOMCと消費者物価指数(CPI)を控え、半導体銘柄群が下落してスタートし、警戒よりポジション調整が入ったように見えました。一方で指数はメガテックを中心に強く推移する展開でした。S&P 500は5350ポイント前後で終始し、いつものレンジをキープしました。ビッグイベントが続く中で、本腰を入れて米株を変える投資家がいない様子が見受けられました。

10年債利回り

  • 10年債利回りは現在4.469%です。

マーケットの動き

  • 債券市場、商品市場、ヨーロッパ市場の動きを確認します。原油先物相場は大幅に反発しました。金先物も小幅に反発です。ヨーロッパ市場は続落しました。シカゴ日経平均先物は39,185円となっています。

金融政策の見通し

  • FOMCのドットチャートの中央値や日銀の決定内容によってドル円が動く可能性があります。FOMCでは年内利下げが1回のみとの見方が優勢で、日銀は国債買い入れ減額の方針が示されると見られます。減額が決定されれば円高に振りやすくなりますが、継続的な減額方針が示されれば円高に振りやすくなります。ドル円が160円に迫る展開は回避されると予想されていますが、慎重な判断が必要です。

マーケットの動き

  • 日本の10年債利回りは現在1.015%です。10日の世界の株価を確認します。中国上海は休場です。インド、ロンドン、ドイツ、ブラジルの市場の動きを確認します。大阪取引所の夜間取引は39,210円となっています。

東京マーケットの展望

  • 昨日の日経平均は終値で39,000台を回復しましたが、今週末にかけ米国CPI FOMC、日銀金融政策決定会合を控えているため、方向感の出にくい動きになると予想されます。

注目ポイント

  • 賃上げは業績見通しへの自信を示す指標であり、春闘の賃上げ率が5%超となっていることで今後の国内消費拡大に期待が集まっています。企業の賃上げデータは業績見通しに対する自信の表れと捉えることができ、積極的賃上げ企業の業績進捗率が高いことが確認されています。

ニュースまとめ

  • アメリカのバイオ医薬品企業モデルナは、新型コロナとインフルエンザの両方に効果がある混合ワクチンの臨床試験で高い有効性が示されたと発表しました。
  • アメリカのブリンケン国務長官はイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、パレスチナ自治区ガザでの停戦や人質の解放に向けた協議を行いました。
  • ニューヨーク連銀が発表した5月の消費者調査によると、1年先の期待インフレ率の中央値は3.17%で前月からわずかに低下しました。

エネルギー基本計画

  • 国内でデフレからインフレに転じたことで企業の設備投資意欲が高まっています。エネルギー政策の見直しが進んでおり、安定供給がデジタル化の鍵となります。

エクスポート立国の復活

  • エネルギーの安定供給とデジタル化の進展が日本の輸出拡大につながると期待されています。国内投資の増加と輸出強化が重要です。

市場の変化と投資

  • 欧米の買収ファンドが日本企業への投資を活発化させています。特にデジタル化やエネルギー関連の分野での投資が注目されています。

結論

  • 日本の企業や投資環境が再評価される中で、国内外からの投資が増加しています。エネルギー政策の見直しやデジタル化の推進が重要な要素となるでしょう。

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